大地再生ワークショップ

バイオトイレづくり

─ 活動報告レポート ─

一本の映画の上映会から始まった
大地再生への小さな取り組み

2022年11月13日、綾町オタフィフィを会場に大地再生ワークショップとして映画「杜人」の上映会が開催されました。それに続くように、映画内で行われていた「山から海をきれいにする風と水の通り道づくり」を参考に、庭先でできる大地再生ワークショップを開催しました。

およそ半年の期間を通して、風の草刈り、土壌の水の道づくり、植栽ワークショップを継続して行っていきました。講師には宮崎県美郷町にお住まいの上村洋平氏をお迎えしました。一つ一つの家庭から大地を整える方法を伝えていただきました。そして、たくさんのボランティアのご協力のおかげで、運営を支えてくださいました。

また、トイレの排水を、土を肥やす液肥に変えるバイオトイレづくりをテーマにお話会、施行を行いました。

☆これらの活動はコーポレーションクリエイトの支援のもと行われました。

上映会

【上映作品】
ドキュメンタリー映画「杜人」

【開催日】
2022年11月13日

綾町上畑地区のオタフィフィにて開催。1日で3回上映し、延べ50名以上の方々に鑑賞していただきました。

風の草刈り

【講師】
上村 洋平さん

上記映画の中で行われていた「風の草刈り」。
単一的に草刈りをするのではなく、風が草を刈るように、自然の流れを作るように人が手をそえることで、大地に心地よい風が通り、土の中の環境も整います。

もみがら燻炭

竹炭づくり

土の改良に欠かせないもみがら燻炭と竹炭。
増えすぎた竹によって遮られた風を流すため伐採した竹と
田んぼの収穫で出たもみで作りました。

もみがら燻炭

  • 通気性・保水性の向上もみがら燻炭は微細な穴(多孔質)がたくさん空いているため、土壌の通気性と保水性を高めます。これにより、根の呼吸を助け、水はけを良くしつつ、乾燥時には水分を保持します。
     
  • 土壌微生物の住処となる多孔質な構造は、土壌微生物、特に有用な菌類が住みやすい環境を作り出し、その活動を活発にします。
     
  • 土壌のpH調整弱アルカリ性であるため、酸性に傾いた土壌を中和する効果があります。
     
  • ケイ酸の供給稲が土壌から吸い上げるミネラルであるケイ酸を豊富に含んでおり、作物の耐病性を高める効果が期待できます。

【開催日】
2022年12月16日

竹炭づくり

  • 土壌改良材砕いて土に混ぜ込むことで、土の透水性、通気性、保水性を高め、作物の生長を促進します。
  • 高い吸着力と表面積竹炭の表面には、木炭の数倍から十数倍にあたる無数の細孔があり、1グラムあたり数百平方メートルという広大な表面積を持ちます。この微細な穴が、臭いや湿気、不純物などを吸着する役割を果たします。
     
  • ミネラル成分炭素のほかにカリウム、カルシウム、珪酸といったミネラル分を多く含んでいます。
     
  • 弱アルカリ性竹炭は弱アルカリ性からアルカリ性を示すため、酸性環境の悪臭原因菌を抑制する抗菌作用あり。

【開催日】
2022年12月24日

Lunch Time

ワークショップでは参加者それぞれが
地元の食材で作った手料理を持ち寄り、昼食を楽しみました。
綾町の有機農法や自然栽培による旬の食材が中心です。

土壌改良
水の道を作る

土の中の水の流れを整えることで、家の周りの湿度を整え、雨水を大地に還し、土を豊かにします。
近年は雨樋、側溝などでこれらの機能が失われ、そのために水はけが悪い場所が生まれたり、土の中で滞りができてしまいます。
稲わらや木々の枝葉や割れた瓦など、私たちの暮らしの近くにある素材を利用し、水の通り道を整えていきました。

【開催日】
2023年2月9日

植栽

最後は地上部と土の中の橋渡しである中低木の樹種を植えて、風と水と土の循環をつくります。

【開催日】
2023年3月18日

バイオトイレの敷設

【講師】
ちくりんぱ とおる さん

講師にちくりんぱとおり氏をむかえ、トイレの排水を家庭内で循環し、液肥を作り、大地を豊かにするお話会と実践会を開催しました。

【開催日】
2023年3月18日

Location

オタフィフィ
宮崎県 東諸県郡 綾町 入野326

「オタフィフィ」

今回の取り組みで会場となった「オタフィフィ」は、同じくコーポレーション・クリエイトが主宰するイベントスペースKiaora(キオラ)と同じ宮崎県綾町にあります。
宿としての滞在も可能です。
Kiaoraは、チャレンジショップとしてもご利用いただけます。
ともに、綾町の豊かな自然の中で可能性に挑戦する新しい世代を応援する施設です。
移住や新規事業のスタートに活用してください。